第300章彼には不公平だ

セリーナの言葉を聞いたリリスは、愕然とした。「ロックさんが怪我をしているっていうの?」

セリーナはうなずいた。「うん。お医者さんを呼んで診てもらえる? 包帯も替えないといけないし」

リリスは慌てて首を縦に振る。「もちろん。すぐ手配するわ」

セリーナは付け加えた。「私のことは言わないで。あなたが自分で気づいたってことにして」

リリスはくすっと笑った。「他人の働きを横取りする趣味はないわ」

冗談ではあったが、リリスは自分の努力だけで主席秘書の座まで這い上がってきたのだ。

セリーナも笑みを返す。「手柄の話じゃないの。あなたが私の名前を出したら、たぶん彼、協力してくれない」

そこまで言い...

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